【徹底解説】医療保険の加入はどこまで必要?貯金があるなら未加入でも大丈夫?

病気やケガでの入院時の保険として、公的保険と社会保険以外に民間の保険で備えるべきか不安になったことはありませんか?

入院した時に備える保険としてイメージされるものといえば「医療保険」ですね。

いざ調べてみたものの、様々な医療保険商品が販売されていて、
「そもそも医療保険はどんな保険?」
「わたしには医療保険って必要だろうか?」

と、疑問を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はそんなお悩みを解決する為に、医療保険の内容や必要性を見極めるポイントについてご紹介します。

そもそも医療保険とは?

まず、医療保険とは病気やケガで入院した場合の経済的なリスクを保障する保険です。
次の2つの要素について選択し、必要なオプション(特約)をつけて加入するのが一般的です。

  • 「入院日額」:入院1日あたりいくら受け取れるか(例:入院日額5,000円)
  • 「入院日数」:1回の入院について何日目から何日目まで入院日額を受け取れるか(例:入院日数:60日。入院2日目から保障)

では、医療保険の保障には一般的にどのようなものがあるのでしょうか?

入院給付金
手術給付金
通院保障
三大疾病保障
生活習慣病保障
女性疾病保障
先進医療保障

7つの保証について細かくみていきましょう。

1. 入院給付金

病気やケガを治療する目的で入院した場合に給付されるお金です。入院日額×入院した日数から算出された金額が支払われます。

例えば、入院日額5,000円の医療保険に加入していた場合、ケースで7日間入院すると、入院給付金は35,000円となる計算です。

また、「入院一時金」タイプという入院時に一定額以上が一括で支払われる商品もあります。

どちらのタイプでも、「日帰り入院から保障」や「1泊2日以上の入院から保障」など、保険商品によって支払われる要件が設けられていますので注意しましょう。

2. 手術給付金

病気やケガの治療の為に手術を受けた場合に給付されるお金です。入院日額×保険会社が定めた倍率で支払われる額が決まります。

手術によって倍率が変わる商品もあり、例えば胃切除術だと虫垂切除術・盲腸縫縮術の4倍も倍率が高くなっている商品などもあります。このように、倍率は病状や日帰り手術・入院して受ける手術などによっても倍率は変化します。

入院日額5,000円の医療保険に加入している方が給付倍率20倍と定められた手術を受けた場合は、5,000円×20=100,000円が支払われる計算になります。

3. 通院保障

入院を伴う病気やケガの治療の為に、その入院後や入院前に通院した場合の保障となります。

多くの保険商品では特約として用意されています。
しかし、注意していただきたいのが、対象となる通院期間に制限がある等、通院すべてが対象とはならないことが多く、保険料が割高になってしまう点です。。

どのような通院が対象となるのかを、具体的に確認した上で保障を検討しましょう。

4. 三大疾病保障

三大疾病とは、日本人の死因の上位を占める「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」のことをいいます。

医療保険で三大疾病に関する保障は、特約となっている場合が比較的多いです。

入院給付金が支払われる日数を延長や無制限にするものや50万円程のまとまった額の一時金が受け取れるものが一般的です。

5. 生活習慣病保障

医療保険のパンフレッの特約部分に、三大疾病に関する保障に加え“七大生活習慣病保障!“等の記載がされているのを目にされた方が多いのではないでしょうか。
“七大生活習慣病”とは一般的に、上の三大疾病に「糖尿病」「高血圧性疾患」「肝疾患」「腎疾患」を加えたもののことです。

七大疾病の治療の為に入院をした場合に、入院日数が延長されたり、入院日額が上乗せされたりする保障です。
特約や特則となっていることが比較的多いです。

なお、肝疾患や腎疾患については、保険会社によって疾患の対象範囲が異なることがあります。
(例えば、肝硬変は対象だが、肝炎は対象にならないなど)

具体的に心配な病気がある場合には、保障の対象になっているかを確認してみましょう。

6. 女性疾病保障

乳がんや子宮筋腫、子宮がん等の女性特有の病気や女性に多い病気を対象にした保障です。

女性疾病が原因で入院した場合に、入院日額が上乗せされるという内容が一般的です。

こちらも、具体的に心配な病気がある場合には、疾患が保障されるのかを確認してみましょう。保険会社によって対象となる病気の範囲が異なることがあります。

7. 先進医療保障

先進医療とは、将来的に保険導入が期待されている医療技術で厚生労働大臣が承認したものです。先進医療に係る技術料の費用が全て自己負担になります。(技術料以外の費用は公的医療保険制度の対象になります。)。

自己負担額は、高額になる可能性もあります。

先進医療保障は、毎月数百円の保険料で、最大数百万円、総額2,000万円まで受け取れる保障です。

医療保険の必要性

日本は、国民皆保険(こくみんかいほけん)といって、日本国内に住所を有する全国民は原則何らかの公的な医療保険に加入することになっています。
そのため、医療費の自己負担は大幅に抑えられています。

公的な医療保険の他に、民間の医療保険に加入するかは、個人が自由に決めることができる為、医療保険は必要なのかという疑問が生じてしまうのです。

まずは医療保険の必要性を考える上で、どれくらいの人が医療保険に加入しているのかみてみましょう。

生命保険の加入率は88%以上

公益財団法人 生命保険文化センター「平成30年度 生活保障に関する調査/医療保険・医療特約」の世帯加入率を見ると、世帯主の医療保険・医療特約の加入率は88%以上に達しています。

このデータより、日本では医療保険に加入する方が多数派だということが現状です。

また、がん等の特定疾病特約に加入している世帯は62%を超え、通院特約に加入していうる世帯は30%を超えています。

このように年代を問わず多くの人が、病気やケガで入院した際のリスクに備えるために医療保険に加入しているとわかります。

医療保険の必要派!不要派!それぞれの意見

公的保険の対象である日本国民は、一定の保障で守られています。
ではその事を踏まえて民間医療保険の必要派!不要派!の意見をみていきましょう。

必要派の意見:
長期入院になった時に公的保障だけでは医療費が賄えない。
今すぐ医療費が必要になった時に賄えない。
不要派の意見:
公的な医療保険で充分賄える。
貯金で医療費をカバーできる。共働きなので、どちらかが入院しても収入がある。

賛否両論ありますが、それぞれのご家庭の状況により民間医療保険の必要性があるかは違ってきます。
ここからは、その判断基準となる「必要な人・不必要な人の特徴」を3つずつご紹介します。

ご自身の状況にあてはまるものがあるかかどうか、チェックしてみてください。

民間の医療保険に加入する必要性がある人の特徴3つ

民間の医療保険に加入する必要性がある人の特徴は3つあります。

  1. 充分な貯蓄がない人
  2. 自営業やフリーランス等、福利厚生が手薄になりがちな人
  3. 高度治療を受ける可能性が高い、手厚い医療を希望する人

では、順番に詳しくみていきましょう。

1. 充分な貯蓄がない人

現在の貯蓄が充分ではなく今後大幅に増える見込みがないと思われる方にとっては、入院となった時の支出の負担が大きくなります。
例えば、入院となり仕事ができない等で収入が減ってしまいかつ医療費等で支出が増えてしまうことがあった場合、家計が行き詰まってしまうのではないかと不安になりますね。このような時に安心を得るために、医療保険に加入する意味があります。

2. 自営業やフリーランス等、福利厚生が手薄になりがちな人

会社員であれば、入院で働けない場合でも「傷病手当金」が支給されるので収入の一部が保障されます。一方、自営業やフリーランスの場合は自分が働けなくなったら、収入が途絶えてしまいます。

さらに入院となり20万円等の医療費用がかかった場合、経済的な負担が大きくなってしまうことがあります。

会社が用意する福利厚生がない分、ご自身で民間の医療保険に加入して治療費用を備えておくことで、いざという時に安心して治療に専念できると考えられます。

3. 高度治療を受ける可能性が高い、手厚い医療を希望する人

入院した時に4人以下の部屋や個室を利用したいと考える人や、高額療養費制度の対象外となる諸費用や高度な治療を希望する人は、民間の医療保険でさらに手厚い備えをすることもできます。。

入院時は大部屋だとストレスを感じてしまう方もいらっしゃいますし、希望する治療を受けられる備えとして医療保険があることで、心強さを感じられるのではないでしょうか。

民間の医療保険への加入が不必要な人の特徴3つ

民間の医療保険への加入が不必要な人の特徴は3つあります。

  1. 医療費を賄えるだけの貯蓄が充分にある人
  2. 会社員で勤務先の福利厚生が充実している人
  3. 高度な治療を希望しない人

1. 医療費を賄えるだけの貯蓄が充分にある人

現時点で医療費としてある程度のまとまった金額を貯蓄から支出できる人は、一時的に大きな支出があっても充分貯蓄で賄えるため、医療保険に加入するまでの必要性を感じることは少ないと考えられます。

入院に関する経済的負担に自力で対応できる見込みが立っていれば、保険料として目的が固定されたお金を支出するよりも、目的問わず自由に使える貯蓄として持っておく方がメリットが大きいと感じられます。

ただし、治療内容や状況によっては、10~20万円前後、場合によっては50万円~100万円以上の医療費を自己負担する必要が生じる可能性もあります。

それを踏まえても、そこまで家計に対する負担が重くならない人は、敢えて医療保険に加入する必要はない人です。

2. 会社員で勤務先の福利厚生が充実している人

企業の健康保険組合からの上乗せ保障や会社の福利厚生や独自のお見舞い金制度がある等、入院した場合の経済的リスクに対応できる場合も医療保険に加入する必要性は少なくなります。

もしも民間の医療保障を検討する場合でも、会社で加入すれば団体割引で手頃な価格で必要な保障を備えられることもあります。

勤務先で既に用意されている保障の内容を確認して、充分な備えがあると判断できれば民間の医療保険に個人で加入しなくても問題ありません。

3. 高度な治療を希望しない人

公的健康保険の保障範囲での治療を受ければよいという人や、入院時は大部屋にいるほうが気が紛れていいという人方は、民間の医療保険に必ずしも入る必要性がないでしょう。

民間の医療保険に加入する3つのタイミング

医療保険に加入するならば、どのようなタイミングで検討するとよいのでしょうか。

  1. ライフステージに変化があった時
  2. 病気やケガになっていない健康な時
  3. 新しく保険に加入する時・既存の保険を見直す時

3つの加入のタイミングとその理由についてみていきましょう。

1. ライフステージに変化があった時

ライフステージの変化があると、必要な保障や優先順位も変化します。
自分の現状を踏まえて、医療保険があったほうが良いと感じた時ではないでしょうか。

単身者の場合は、保険の必要性を感じることは少ないかもしれません。

しかし、事故や災害での不慮のケガや病気、働いた年数が少なければ貯蓄がまだあまりない方も多いという点を考えると、安心する為に医療保険に入っておいてもよいかもしれません。。

結婚・出産・子育て、マイホーム購入というライフステージには、なにかと出費がかさむ時期でもあり、貯蓄を続けることが難しい方も多いのではないでしょうか。

ケガや病気の経済的なリスクが心配な時は、貯蓄と保険の両方で備えることを考えてみるのがいいかもしれません。。

子育てが一段落してくると、年齢とともにリスクの高まる心疾患や脳血管障害等に対する備えや、入院等があっても老後の生活資金に影響しないように備える等、医療保険加入の必要性が増すことがあるのではないでしょうか。

2. 病気やケガになっていない健康な時

もしも民間の医療保険に加入する場合は、健康な時が良いでしょう。

実際に病気になってから医療保険を検討するケースも多いようですが、民間の医療保険を含め保険に入る際には、申告した過去の病歴・手術歴、現在の健康状態などを基にして、保険会社が加入できるかを総合的に判断します。

申込み時の健康状態や過去の病歴によっては、加入したい商品に入れなかったり、保障が一定期間制限されたりすることがあります。

健康リスクの少ない、若く健康なうちに民間の医療保険への加入を検討することで、保険料が抑えられるメリットもあります。

3. 新しく保険に加入する時・既存の保険を見直す時

新しく保険に加入する時は、公的な保障や職場の保障も含めてご自身が受けられる保障を確認して、医療に関する保障が不足していると感じたら加入を検討してもいいかもしれません。

また、保険を見直す時も改めて保障内容を再度確認することが必要です。

既に保障されていても、現在の医療の状況に合っているか、同じような保障に重ねて入っていないか等をチェックして、現時点の生活に合わせた内容にアップデートするタイミングとなります。。

民間の医療保険に入るかどうかは専門家への相談が1番

医療保険の内容を踏まえて必要性を判断するポイントについてご紹介してきましたが、ご自身の保険商品を比較検討する事に心配をお持ちの方は、是非一度専門家へのご相談を検討してみてください。

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まとめ

今回は、病気やケガ等で入院した場合の経済的リスクを保障する医療保険についてご紹介しました。
分かりやすくまとめてみました。

  • 医療保険には、入院給付金や手術給付金、通院保障等のさまざまな保障があります。
  • 公的な医療保険や高額療養費制度で医療費の自己負担を抑えることができますが、適用対象外となる費用もあります。
  • 「健康である」「子どもが生まれた」等、ライフステージが変化する時は医療保険の加入検討や見直しをするタイミングです。

医療保険が必要かどうかは、一概に「必要」「不要」とは言えません。
民間の医療保険は、あくまで公的な医療保険を補う存在です。

公的医療保険の保障内容を知ったうえで、自分が民間の医療保険で備えたい保障があるのか、どのような保障を備えたいかについてご検討していただき、民間の医療保険が必要だと感じられた場合はご参考にしてみてください。
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